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シーホースとナッツ

父親目線で、長女「きなこ」と次女「あんこ」の子育ての記録や思ったことなどを書いていきます。

モアナの「夢」と「使命」の話

昨日、家族に自由時間をもらって
映画『モアナと伝説の海』の日本語字幕版
『Moana』を観てきました。

その感想はTwitterにも書いたのですが、
まだ書き足りないのでこの場でもうちょっと
続けてみたいと思います。
なお今回もネタバレのことは一切気にせず
好き勝手書きますので、ご了承ください。

昨日は一連のツイートの中で、以下のように
書きました。



このお話では、主人公のモアナが
とにかく一人でずっと頑張ります。
もちろんマウイという心強い相棒がいますが、
彼を味方にし一緒についてこさせるのも含めて
とにかくモアナが頑張ります。

「自分一人でもやればできる」ということを
意図的に描いたのかなとは思ったのですが、
ただ観ている側としてはあまりに援軍もなく
彼女が一人でがんばり続けることに、
ちょっと酷な感じを受けてしまったのでした。
というか、彼女の「モチベーション」の部分に
観ていてずっと疑問があったというか。

村長の娘として、成長しながら自分の役割に
自覚を持ち始めていった彼女ですが、
(そもそもそこが世襲なのかよ…という点は
 時代背景ということで置いておくとして)
心の底では常に外海への憧れというものが
あったはずですし、果たしてどこまで
その役割にモチベーションを持っていたかは
わかりませんでした。
そしておばあさんから全ての話を聞き
テ・フィティの心を託された時も、言わば
珊瑚礁の先に行けるという「夢」と、
村を危機から救うという「使命」が
両方いっぺんに来てしまったわけで、
そこで夢の方を優先させることだって、
究極を言ってしまえば村のことなんか放って
好き勝手に船で繰り出すことだって
できたわけです。

もちろんそれをさせなかったのは
両親をはじめ、村の人々への思いが
あったからだろうとは思うのですが、
そこまでの間に深く心を通わせる描写が
あったのはおばあさんとだけだったので、
モアナ自身の思いをはかりかねたというか。
ひょっとしたら、使命感だけでずっと
動いているんじゃなかろうかと。

もしもあの冒頭パートの間で、
もう一人だけでもモアナの気持ちに
寄り添ってあげられる人がいて、その人が
後々どこかで間接的にでもモアナを
サポートするような描写があったなら、
彼女の孤軍奮闘ぶりも抑えられたし
あそこまで頑張るモチベーションも
感じられたのかな、と思いました。

特にきつかったのはもちろん演出として
用意されていた、マウイと喧嘩別れして
テ・フィティの心を捨てるシーンですが、
あそこで彼女の気持ちを支えてくれるのは
亡くなったおばあさんや先祖の人達。
といってもあのシーンも実際は
モアナの自問自答でしょうから、
結局あそこで立ち直るのも彼女一人の
頑張りだけなんですよね。

さらに、おばあさんは「しんどかったら
やめたっていいんだよ」というような
声かけをするわけですが、その選択は結局
村の危機という結果に直結するわけで、
もしも彼女がそこまで使命感によって
動かされてきていたのだとしたら、
ある意味選択の余地がないというか
「結局行くしかねぇじゃんか!」状態に
なっていたのじゃないかと思うのです。

だからあそこはあくまで彼女の自由な
意志であるという面が強調されるべきで、
例えばですが前段階で親か誰かに
「あの子は一度決めたら曲げないからな」
と言わせておくとか、
あるいはあの場面で本人から
「ここで諦めるなんて絶対イヤだ」
と言わせるくらいの、力強い描写が
あったら良かったのかなと思いました。
(その辺は単純に台詞の聞き逃しが
 あったらすみません…)

ディズニープリンセスの一連の作品には、
大きなテーマとして「夢は必ず叶う」という
ものがあると思うのですが、
モアナにとっての叶えたい夢とは何なのか、
村を救うことがただ彼女に背負わせた重荷に
なっていなかったかどうかについては、
今回一度観た限りでは正直見極めが
つかなかったので、そこはいずれブルーレイで
見直してみたいと思っています。

個人的にそこの部分がすごく気になったのは、
現実の社会でも「子ども自身がそう言って
るんだから…」と、さも子どもの自由意志を
尊重するフリをしながら、実際には
選択肢を奪ってそう言わざるを得ないように
大人が持っていってるケースがあるからで、
本当に彼らが何の制約もなく
その選択をしたのかについては大人の側が
相当慎重にならなければならないと、
常々思っているからだと思います。

その辺りは親目線でかなり偏った見方を
している可能性があるので、あくまでこれは
個人的に今の時点の自分なりの感想として
まとめておきたかったので書きましたが、
実際には観る人それぞれがそれぞれの視点で
この映画を楽しんでもらえたらなと思います。

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写真は本文とは全く関係なく、
今日きなこに作らされたカップケーキ。
この3連休もいろいろ大変でしたが、
映画を観に行かせてくれた妻に感謝です。