シーホースとナッツ

長女「きなこ」と次女「あんこ」の子育て中に考えたこと、の保管場所。

一旦はおぼえておくべき「ルール」

最近のきなこにとっての幼稚園は、まだまだ
「楽しいもの」にまではなっていないのか
反動で週末のテンションがすごいですが、
ただ少なくとも「行かなきゃいけないもの」
としては受け入れられるようになったらしく、
朝もさほど困ることはなくなりました。

逆に、毎日のように新しい歌を覚えてきたり
栄養のことについて教わってきたりと
なかなか我々だけでは対応しきれない
いろいろな新しいことを吸収してくれるので、
やっぱり何だかんだ言いつつ
そういう場に行かせてもらえていることは
助かるなぁと感じています。

そんな中、この土日にきなこは家で
「じゃんけん」のルールをおぼえました。
これまでも「じゃんけん」という名前と
グー・チョキ・パーというものがあること
くらいは認識していましたが、今回改めて
何がどれより強いのか、「あいこ」の存在、
また一度出した手は変えられないことなど、
勝敗が決するまでの一連の流れと
詳細なルールを理解しました。
そして本人も楽しさを実感できたようで、
今日も「じゃんけんやろう」というと
その度に喜んで付き合ってくれました。

これは単なる「遊び」としてのルールを
おぼえた、というだけの一例ですが
彼女はこれから先、本当にいろんなことを
社会のルールとしておぼえていかなければ
なりません。
それはもう既に身についている生活習慣や
交通ルール、そして今まさにおぼえつつある
集団生活での決まりごとなど、様々な分野で
パッとは思いつかないくらいの膨大な数を
長い年月かけて理解していくことになります。

そんなにたくさんのルールが一体
何のためにあるかといえば、それはおそらく
この「社会」という共同体において、
それぞれの人がお互いストレスなく
円滑に過ごしていけるようにするため。
あらかじめそれらの決めごとを、相互に
理解しているという前提があるからこそ、
道路でもお店でも幼稚園でも、困ることなく
スムーズに動くことができるのです。
だからこそ、こんなに苦労してあれやこれやの
ルールを身に着ける必要があるのです。

正直、中には「そのルールおかしいだろ」
というものもきっとあるでしょう。
例えばトイレの案内マークはなぜ、
男性が青で女性が赤なのか。
そんなのはイメージの押し付けじゃないかと。
でも、日本のどこに行ってもその色分けが
なされていることで、一瞬で自分の入りたい
トイレを認識することができるし、
そこで不要に脳を働かせて悩まなくて済む。
まずはとにかく「そういうルールがある」
ということを知っておくことが重要で、
さらにそれが何のどんな目的で作られて
いるものなのか、そこまでわかってくれば
案外納得できるものは多いのではと思います。

でもそこまでわかった上で、なお本人が
「そのルールはおかしい」と思うのであれば
それはこちらも止めません。
誰かを傷つけたり自分自身が危険に遭うような
ことでない限り、そこは本人の判断において
反抗なり無視なりすればよいと思います。
むしろ多少のリスクくらいなら、
こちらも親として一緒に負うつもりです。

そういえば本人は最近ピンクが大好きで、
ちょっと前まで好きだった黄色から
すっかり興味が移ってきています。
これも、世の中にこれだけ女の子向けのモノが
「ピンク」を中心として提供されている中、
一度は通る道なのかもしれません。
一旦「女の子向けのはピンクである」という
今の日本でのルールを本人の中で通過させ
噛み砕いた上で、「でもやっぱり私は
こっちの色が好きだからこの色を選ぶ」
という所まで行けたなら、自信を持って
その色を選んでもらえたらと思います。

というよりむしろ、普段から
「らしさの押し付け」に関しては
非常に敏感な我々夫婦なので、逆に本人が
ベタな色を選びたいと言っているのに対して
「こっちの色の方がいいのに」などと誘導して
しまわないよう気をつけたいと思います。