シーホースとナッツ

父親目線で、長女「きなこ」と次女「あんこ」の子育ての記録や思ったことなどを書いていきます。

「パパ」ではなく「家族構成要員その1」

数日前、仕事から帰ってからのことです。
ヨメときなこが目の前で
こんなやり取りをしていました。
「お母ちゃんとお父ちゃん、どっちが好き?」
「おとうちゃん!」

それを聞いて、僕は正直驚きました。
答えの方ではなく、ヨメがした質問の方に。
別にそこは比べるものでも、優劣を付ける
ようなものでもないと思っていたので、
どうしてわざわざそんなことを娘に聞くのか?
という本人の真意が読めずに、
思わずびっくりしてしまったのでした。

ヨメはというと、別にそんな深い意味はなく
ただ何の気なしに聞いただけだったそうで、
僕の反応の方にこそむしろ驚いた様子でした。
実は昼間にも一度同じようなやり取りを
2人でしていたそうなのですが、
改めて何故そんなことを聞こうと思ったのか、
本人の中で振り返って考えたことを
後になって教えてくれました。

曰く、「きなこの目が自分だけに向いている
のではない、ということを確かめたかった」
とのこと。
要するに平日の日中、ずっと2人きりで
過ごしている中で、きなこからの好意を
一身に受けている状態がしんどいと。
だからムスメの口から「パパのことが好き」
という言葉を聞くことで、
その目線が決して自分だけに向いているのでは
ないことを確認して
気持ちを軽くしたいという思いがあった、
ということのようなのでした。

僕はその答えを聞かせてもらった時点で
すっかり合点がいったわけですが、
というのも我が家の場合、というより
僕が普段から最も強く懸念しているのが
この「ヨメの抱える育児ストレス」なのです。
家族3人、他に頼れる所があるわけでもなく
平日昼間は基本母子2人だけの生活の中、
ヨメのストレスをどうやって解消するか
というのは日頃何よりも大きな課題です。

だからせめて土日は極力きなこを引き受け、
2人だけでどこか外へ出かけるにせよ
ヨメだけ外出して我々は家で過ごすにせよ、
とにかくヨメときなこが離れられる時間を
少しでも多く作ることこそ自らの最大の
役目と思って、毎週実践しているわけです。

もっとも実際は一日のうちのたった数時間を
そんな風にしたところで大した効果もなく、
結局それによって解消された分など
あっさり上回るほどのストレスを
きなこはヨメに対してかけてくるわけで、
正直「焼け石に水」と言わんばかりの
自らの無力さに打ちひしがれる日々ですが、
それでもやらないよりはずっといいはずと
信じてとにかく続けています。

そんな状態にいるヨメの、ストレス要因に
なっているものの一つが、
きなこから向けられる「ママが好き」という
思いなのだろうと思います。
好かれることが何でストレスなのかと思われる
かもしれませんが、実際強すぎる愛情は
重く感じられるものでしょうし、
それに応じて強まる責任の重さというものも
また本人にとっては負担なものでしょう。
だからこそその面においても例えば父親が、
子どもからの思いが母親だけに集中しないよう
引き受ける必要があるのだろうと思うのです。

もちろんそれは子どもを甘やかしたり
ご機嫌を取ることで得られるような類の
ものではなく、目指すべきは母親と同レベル。
たとえ母親がいなくてもすぐに交代要員として
立てるくらいの、はたまた子どもにとって
「安全基地」として見てもらえるくらいの、
絶対的信頼感を得られるくらいの存在です。
というより、先日も書きましたが
普段から「いいとこ取り育児」状態で
子どもと接することができる立場にいる以上、
まともにやっていたら「パパのほうが好き」と
言われて当たり前、ぐらいの気持ちで
望む必要があるんじゃないかと思っています。

そのつもりでやって初めて、子どもからも
もちろん母親である自分のパートナーからも
信頼感を得られるものだと思うし、
逆に片手間だったりお手伝い感覚でいれば
それ相応の扱いしかされないわけで、
それでは「妻の育児ストレスを引き受ける」
なんて偉そうなことは到底言えないでしょう。
このブログでいつも言っていることですが、
100%当事者」のつもりで関わってようやく
「親その2」になれるくらいだと思います。


最近つくづく、子育てにおける
その人の役割を決めているのはその人の
「立場」でしかない、ということを感じます。
たまたま父親という立場で関わっているから
そういう役割として子育てをしているだけで、
仮に母親の立場になってそれをやっていたら
今のヨメのようにストレスにまみれて、
それこそ毎日イライラしながら子どもと接して
いたかもしれません。イヤしていたでしょう。

母親は母親で、たまたま「自らの体に
子どもを宿し、産んだ」という立場にいるから
そういう役割を担っているだけであって、
なのに本人の特性とか向き不向きとか関係なく
その役目を果たしていることを考えれば、
父親も「向いてる向いてない」なんてことを
とやかく言う前に、まず自分の立場でやれる
役割くらい全部やっておけと思います。

そこまで行ってようやく対等な立場というか、
晴れて二人揃って順序のない「親その1」に
なれるんじゃないかと思うのです。
それくらい同じ目線に立てたとしたら、
そこで改めて本人達が生まれ持った特性や
「向き不向き」に合わせてそれぞれが担当する
役割を当てはめる作業に進めるんだろうし、
お互いが最もストレスの小さくできる形での
役割分担というものも
出来上がっていくんだろうと思います。

理想論を言っているのは自覚していますが、
個人的な気持ちとしてはやはり家族という
ちいさな共同体の中で、全員が並列に
「家族構成要員その1」になっている状態が
みんなが気持ちよく暮らしていく上では
一番いいんじゃないかと思いますし、
そのつもりでこれからも今の家族の中で
関わっていきたいと思うパパなのでした。