シーホースとナッツ

長女「きなこ」と次女「あんこ」の子育て中に考えたこと、の保管場所。

「いいとこ取り育児」を担う身として

先日、いつも見ている「MAMApicks」に
こんな記事が出てました。

MAMApicks:「ハレノヒ育児」
 〜子育ての「ハレ」と「ケ」考〜

僕も会社勤めをしている以上、
平日の日中ずっと一緒にいる妻と比較すると
圧倒的にきなことの接触時間は少ないので、
多分僕がやっているのは「ハレの日育児」
ということになるんだろうと思います。

もちろん、年に数回しか会わない実家の両親や
記事に出てくるような月に1度しか会えない
シングルマザーの方の夫さん達に比べれば、
ほぼ毎日お風呂の時間までには家に帰るし
土日もたいてい1日中一緒にいるわけだから、
さほど時間の差は大きくないかもしれない。
それに夫婦で情報を共有して、
きなこと2人きりの日でも平日の生活と
極力違いが出ないようにしているので、
きなこにとって僕といることでの「ハレの日」
の度合は大して強くもないのかもしれません。
だとしても、
間違いなくそこに妻との差は存在します。

それは以前にも書いた
きなこが僕らに求めている(ように見える)
それぞれの役割の違いのことでもそうですし、
また妻からたびたび聞かされている
「僕が帰ってからの方が
 きなこのテンションが高い」
という話からも伺い知ることができます。
それはもちろん、話相手が帰ってきたことで
妻自身が2人きりの時より明るくなるし、
それによって単純に家が賑やかになるから
という要素があるとしても、いずれにせよ
僕がきなこと接している総時間のうち、
「ご機嫌な姿を見ている割合が妻より高い」
というのは紛れもない事実です。

で、大事なのはまずそうやって自分が
「ハレの日育児」を担当させてもらっている
(”いいとこ取り”をしている)
という自覚を持つのはさることながら、
別にそれが決まり事でも何でもないという
つもりで臨むことかなぁと思っています。
今はたまたま状況がそうさせてはいるけれど、
場合によっては僕が「ケの日」を担う立場で
あってもよいわけだし、実際専業主夫家庭では
お父さんがその立場を果たしているわけだし。
だからいつでも入れ替われるつもりで、
今は「昼間はいなくて、夜遊んでくれる人」
として、きなこの期待に応える役割を
きっちりやって行こうと思っています。

それより何より考えなければならないのは、
そんなきなこにとっての「ケの日」の部分を
一手に受け持ってくれている妻自身は、
きなこが生まれて以来ずっと
本人が「ケの日」である、という現実。

子どもを持った多くの女性が経験している
「不自由さ」が一体どれほどのものか
ということを、パートナーである僕らは
しっかり見なきゃいけない。
それは物理的に子どもから離れられない
ということだけでなく、
周囲からの目だったり、
世間が「ママ」というものに持つ
勝手なイメージだったり、
またそこから外れることに対する
得体の知れないプレッシャーだったり。
とにかくそういういろんなものによって
外からも中からも「不自由さ」を
感じさせられるのが、今の(昔から?)日本の
「母親」というものなんじゃないかと、
端から見ていて感じるのです。

対して男はといえば、
月ごとの体の変化からも解放され、
飲める薬・飲めない薬の判断からも解放され、
「女なら言ってもいいだろ」と
相手を見てからベビーカーに向けて吐いてくる
チキンな方々の暴言からも解放され、
「ママは母性があるから耐えられるよね!」
とかいう何の根拠もない激励からも、
「子どもの責任は全て母親にある!」
とかいう全く筋違いな批判からも解放され。
実に自由気ままに子育てに関われる、
そういう立場に男はいるわけです。
「男である」ということで、実は育児に関して
ものすごくいいとこ取りができる状況に
はじめからいるのです。

そのことを自覚し、というより最大限活用し、
例えばそれによって生じる気持ちの余裕を
目の前のパートナーの声に耳を傾けたり
手を差し伸べる為に使うことによって、
少しでもその不自由さの肩代わりができたら。
ほんのわずかでも、「ケの日」つづきで
しんどい妻の気持ちを軽くしてあげたり、
平坦な日々に変化をつけてあげられたら。

つまり「ハレの日」を担うのは
決して子どもに対してというだけでなく、
パートナーに対しても同じだということです。
それが多くの、父親である以前に夫としての
とても大切な役割ではないかと思うのです。

この間ようやく卒乳を果たして
きなこがずっとこだわり続けてきた
「おっぱいを飲んでから寝る」という習慣が
ついに崩れました。
つまりもう夜の寝かしつけを妻がやる必要も
いよいよなくなったわけです。
これからはぜひ夜の時間帯も視野に、
妻自身の「ハレの日」を作ってもらえるよう
働きかけていきたいと思います。