シーホースとナッツ

長女「きなこ」と次女「あんこ」の子育て中に考えたこと、の保管場所。

「「パパ権」宣言!―お父さんだって子育てしたい」

この間図書館に行って、自分用にも何冊か
本を借りてきましたので紹介します。

1冊目は「すくすく子育て」や、このブログでも
おなじみ汐見稔幸さんを含む、3人のパパさんが
父親にも家庭に関わる権利を!」という主張を
打ち立てて、それぞれの経験などを交えながら
「パパ権」の必要性について書いた本です。

一人は今まさに子育てに取り組む兼業主夫として、
また一人は学校を舞台に、地域に父親が参加する
場を作りあげた「秋津のオヤジ」として、
そして「歴史的に見ると父親が子育てをするのは
普通のことで、近代の社会構造が父親を家庭から
遠ざけた」と分析する子育て分野の研究者として、
3人それぞれが違った立場から考える
父親が家庭にかかわることの大切さ」について
触れることできて、個人的にも非常に楽しく
また気持ちよく読ませてもらいました。

この本の出版が2006年、それから6年後の現在
残念ながら「パパ権」という言葉は普及して
いませんが(代わりにイクメンなんていう
どうでもいい言葉が流行ってますが)、
恐らく作者の方々は呼び方がどうとかではなく
現実的にもっと父親が家庭にかかわることの
できる社会になってくれることを願っていたの
だろうと思うので、そういうことではある程度
時代はそちらに向きはじめているのでは…と、
期待を込めてそう思いたいですね。
そして今改めて、この本の存在が見直されて
「パパ権」という言葉が流行ってもいいんじゃ
ないかと思いました。

それにしても、やっぱり汐見稔幸さんという人の
考え方というのは自分の感覚によほど近いのか、
つくづく納得度が高いなぁと感じています。
今回の本を読んでいても、
「仕事が男の生きがいだ」と考える男性のことを
「仕事にしか生きがいを見つけられない残念な人」
ぐらいに言ってくれる気持ちの良さは
読んでいてほんとにすっきりしますし、
この方が学長をつとめる「白梅学園大学」にも
正直ちょっと興味がわいてきますね。

これまでは優しい文体で書かれた本や、
編著に関わった本くらいしか読んで来ていなくて
初めて大人向けのしっかりした文章を読んだので、
何だか一気にファン度が増したような気がします。
機会があれば、今回に限らずもっと他の本も
読んでみたいと思いました。

「パパ権」宣言!―お父さんだって子育てしたい「パパ権」宣言!―お父さんだって子育てしたい
(2006/07)
川端 裕人、汐見 稔幸 他

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